冬の朝、駅の改札を抜けると、中目黒の空気はひとつトーンを落とす。 喧騒が背中側に遠のき、歩幅が自然と整うあたりで、PEGION(ペギオン)1の店先が現れる。 ドア越しに見える犬服や小物は、声高に主張することなく、散歩の途中にふと立ち寄りたくなる距離感で並んでいる。
PEGIONは犬と人との“フィーリング”を大切にしたセレクトショップだ。 服は動きやすさと日常性を両立し、散歩道具は散歩の時間そのものを柔らかく受け止めるように設計されている。 使う前から、生活の中にある感じがする。
ここではフレンチブルドッグにフォーカスしたグッズを紹介しながら、PEGIONの輪郭をなぞっていく。
日々のリズムに沿って
PEGIONのサイトを見に行くと、DOG WEAR、WALK、TRANSPORTATION、ACCESSORIES、INTERIOR、そしてオーナー用雑貨までが整理されている。 どのカテゴリーにも共通しているのは、用途と質感が日常の空気に寄り添っていることだ。
ドッグウェアは、代々木公園や近所の路地を歩く時間にも違和感なく馴染むよう、シンプルでありながらよく考えられたシルエットだ。 首輪やハーネス、リードは、散歩のリズムを支える“支点”として存在し、巻きつく布や金具の感触が手元に落ちてくる。 キャリーやスリングは、外出先での不安を和らげ、家と街との“曖昧な境界”をゆるやかにつなぐように機能する。 インテリアやケア用品はベッドやフードボウルといった静かな時間を丁寧に整え、一日の終わりにふと立ち止まる時間を支える。
こうしたセレクトは、PEGIONがただ“犬用品を売る場”ではなく、 犬と人が交差する生活の文脈を再考する場所として立っていることを感じさせる。
AKISHIKA design|毛色を纏う佇まい
AKISHIKA design2が描く「FREBULL FANCLUB」シリーズは、フレンチブルドッグの毛色を静かに並べたグラフィックが特徴だ。 fawn や brindle、pied、cream といった毛色のかたちを丁寧に描いたTシャツやトートバッグは、 写真やロゴを過度に主張することなく、都市の日常と交差する視線の一部になる。
フレンチブルドッグの毛色を、記号のように並べた、街の背景に静かに溶けていく一枚
白いTシャツの布地のなかで、線と色が余白を活かしながら整う感覚は、 朝の街角や夕暮れどきのカフェでふと目を留める“気配”のようだ。 バッグや服として身につけることは単にモノを持つことではなく、日常の時間の切れ味を整える行為でもある。 毛色を纏うということは、単なる好みや趣味を越えて、生活のなかに馴染む視線と佇まいを選ぶことでもある。
COOKIEBOY|線描が拾う生活の余白
日常の動線に、そのまま置かれるデザイン。
アイシングクッキーアーティスト COOKIEBOY3 の描線は、PEGIONのコラボアイテムに軽やかな余白を添える。 タンブラーやドローストリングバッグ、トリーツケースの細い線描は、散歩の途中で手にするコーヒーの温度や、 肩にかけたバッグの布のたるみの感触と混ざり合う。
たとえば冬の朝の外気の冷たさがタンブラーの金属を伝って手のひらまで届き、 描かれた線がその冷たさを少しだけ柔らかくするような感覚。 COOKIEBOYのイラストレーションは、デザインとしての“線”を超えて、 日々のリズムと余白をそっと掬い上げる何かとして立ち現れる。 トリーツケースにおやつを入れ、散歩の帰り道でそっとジップを閉じる。 その一連の動作を、デザインが静かに受け止めているように感じられる。
DEADKEBAB|ポップな気配のゆらぎ
DEADKEBAB4の描くフレブルは、少しだけユーモアと遊び心を含んだ線と色で表現される。 ポップだが軽やかすぎず、都市の喧騒のなかでもふと目を留める“アクセント”として機能するグラフィックだ。 Tシャツやバッグに描かれたその姿は、生活の持つ確かな重さを柔らかくほぐすように佇む。
少しとぼけた表情と、抜けのある線。
都市の午後、信号待ちの時間にバッグのプリントをちらりと見る瞬間。 そこには“犬の存在そのもの”だけではなく、日常の時間をすこしだけ軽くする気配がある。 DEADKEBABのアプローチは、生活を飾るのではなく、時間の質を変える細かなゆらぎとして機能している。
オリジナル&フレブルストアとの関係
PEGIONはオリジナルのアイテムも大切にしている。過去には専門メディア「FRENCH BULLDOG LIFE」とのコラボで、フレブルの刺繍を大胆にあしらったロングTシャツやボディバッグ、ポーチなどが限定発売され、その反響を呼んだ歴史がある。 “POOPING” のようなユニークなモチーフも採り入れ、毛色4種類を揃えることで個々の犬の特徴を尊重している。 こうしたオリジナルの発想は、単なるブランドの飾りではなく、生活のなかに犬との時間をしなやかに描き込む試みだ。
セレクトとオリジナルの境界に立つアイテムは、都市の風景や日常の生活リズムと混ざり合い、 “犬と暮らす”という時間の豊かさを静かに浮かび上がらせる。
午後の光と服の気配
PEGIONのフレブルアイテムには、 「犬が好き」という感情よりも先に、 犬と暮らしてきた時間と、形に落とし込む手つきがある。 オーナーとデザイナーが同じ地面に立ち、 都市と犬のあいだを何度も行き来しながら整えてきた世界観。
PEGIONのアイテムは、犬を主役にしすぎることも、飾りに回すこともなく、 都市で暮らす犬との瞬間を、静かな精度で支えている。 それが、日常のなかで静かに機能し続けている。
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